高出力LEDの放熱
LEDは光電子デバイスであり、動作中に電気エネルギーの15％〜25％のみが光エネルギーに変換され、残りの電気エネルギーはほぼ熱エネルギーに変換され、LEDの温度が高くなります。高出力LEDでは、放熱は特別な検討が必要な大きな問題です。例えば、前述のように10Wの白色LEDの光電変換効率が20％の場合、つまり8Wの電気エネルギーが熱エネルギーに変換されます。放熱対策を講じなければ、高出力LEDの中心温度は急上昇します。そのTJ値の上昇が最大許容温度（通常150℃）を超えると、高出力LEDは過熱により損傷します。したがって、高出力EDランプの設計において、最も重要な設計作業は放熱設計です。
また、一般的なパワーデバイス（電源1Cなど）の放熱計算では、ジャンクション温度が最大許容ジャンクション温度（一般的に125℃）未満であれば十分です。しかし、高出力LEDの放熱設計では、TJ値（TJ VALUE）の要件は125℃よりもはるかに低くなっています。これは、TJがLEDの光抽出率と寿命に大きな影響を与えるためです。TJが高いほど、光抽出率が低下し、LEDの寿命が短くなります。
高出力LEDの放熱経路。
高出力LEDは、構造設計において放熱性を重視しています。一部の設計者は、ダイの下部に大きな金属製の放熱パッドを配置し、ダイの熱を放熱パッドを通して外部に拡散させています。高出力LEDはプリント基板（PCB）にはんだ付けされ、放熱パッドの底面はPCBの銅張面に溶接され、より大きな銅張層が放熱面として利用されます。放熱効率を高めるために、二層銅張PCBが採用されています。これは最もシンプルな放熱構造の一つです。
投稿日時: 2022年3月2日
